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関東鉄道バスの超マイナー路線「谷田部四ツ角〜筑波駅」線の話題

00.01.11 初版
06.06.10 更新

0.はじめに

この路線は明らかな免許維持路線で、実際に交通機関として利用する乗客は皆無に近いものです。書泉グランデなどで販売されている自主出版物「いばらきのバス路線」では「日祭日運行・1往復」となっています。

しかしながら、先日来の現地調査で現在はこの路線、「日祭日のみ、筑波駅13:20発の片道のみ」なっていることが判明しました。しかも関鉄バスは第2・4土曜は休日ダイヤで、他路線の「日祭日運行便」は運行されるのですが、当路線は運休です。

余談ですがつくばマラソンの開催日(1999年は11/28)もこの路線は交通規制区間にかかるため運休です。他の多くの路線は規制区間を迂回または部分運休で運行しますが、もともと利用者の無いこの路線は「全区間運休」です。

私は現住所がつくば市内で、この路線の自宅から一番近い停留所までは約1kmということで一度試しに乗ってみたいと考えました。まさかこれほど次々と困難に直面するとも考えずに…

1.第1回挑戦 木々の色づきはじめた休日

1999年秋たけなわ、紅葉シーズン真っ盛りの某休日(ある事情により日付は明記しません)、このマイナー路線に乗車すべく第1回目の挑戦。「いばらきのバス路線」に掲載されている時刻表によると、この路線の運行ダイヤは、
つくば中央営業所〜回送〜谷田部四ツ角13:10〜〜〜筑波駅14:20〜〜〜谷田部四つ角〜回送〜つくば中央営業所
となっています。

註) つくば中央営業所:旧・谷田部営業所  筑波駅:旧筑波鉄道筑波駅跡、関鉄バスつくば北(旧・筑波)営業所所在地、高速バス 東京駅〜筑波山線終点
 余談ですが、つくば北営業所の事務所は最近まで旧筑波駅('87年3月廃止)の駅舎をそのまま使用していましたが'97年〜'98年頃に取り壊して新しい建物に建て替わりました。

そこで谷田部四ツ角行きに筑波駅から乗車すべく13:20つくばセンター発筑波駅行きのバスに乗車しました。途中筑波山入り口付近の渋滞に巻き込まれましたが、途中裏技も使い(既に時効と思われますが、詳細は書かないでおきます。)14:10頃には筑波駅に到着しました。

そしてバス乗り場の軒下に掲げられた発車時刻表を見ると、谷田部四ツ角行きは◎13:20になっているではないですか。「いばらきのバス路線」が間違っているのか、それとも時刻が変更になったのかこの時点では判然としませんでしたが、とにかく1時間早まっています。

そういう訳で1回目の挑戦は敢えなく敗退、土浦行きのバスに乗り込み土浦市内で用を足して引き揚げることにします。

2.第2回挑戦 '99年11月27日・第4土曜日

筑波駅に表示されていた時刻が、「いばらきのバス路線」掲載のものから1時間早まっている、ということで、谷田部発も1時間繰り上げの12:10になった、と解釈しました。そこで12時少し前(こういうマイナー路線では10分程度の早発は日常茶飯事なので、早めに行くのが安全)谷田部四つ角へ行ってみる。両方向のポールを確認してみたがいずれにも筑波駅行きの時刻の記載は有りませんでした。

この時点でバスが来る可能性はかなり低くなった、と判断せざるを得ません。しかしながらこの路線のような完全な免許維持状態の場合、時刻表に記載が無くてもバスは運行されている、という事例もありますので、暫く様子を見ることにします。幸い当日は風もほとんどなく陽の当たる側はそれ程寒くなかったので、12:30過ぎまで待ってバスが来ないことを確認してから谷田部車庫まで歩き、バスを乗り継ぎ帰宅しました。

3.第3回挑戦 '99年12月11日・第2土曜日

12/11、第2土曜に筑波駅で待つもバスは来ず、筑波駅隣接のつくば北営業所からつくば中央(旧・谷田部)営業所に電話で確認してもらい、初めて第2・4土曜は運休と知りました。同日夕刻に、つくば中央営業所を直接訪問しその旨確認しました。

なお、筑波駅の時刻表には「◎13:20谷田部四つ角」とあり、凡例で◎は日祭日と第2・4土曜運行であることが示されています。

4.停留所調査・沿道撮影 '99年12月19日・日曜日

乗車はひとまず先延ばしとして現地調査を確実に進めることに方針変更。自宅より自転車で路線途中の下平塚地内へ向かいました。「下平塚中」で停留所のポールを確認しました。ポールは北行(筑波駅方面)の通る側だけに設置され、頭部の円板には縦書きで「谷田部」「筑波駅」と並べて書かれていました。

時刻表板は最小サイズの物が両面に取り付けられており、それぞれ筑波駅行きと谷田部行きの時刻が消えかかって、かろうじて読める字で書かれていました。判読するに「筑波駅行き ◎13:27、谷田部四ツ角行き ◎14:58」のようです。どうやらこれが旧ダイヤで、「いばらきのバス路線」に有ったとおり「谷田部発13:10、筑波駅発14:20」となっていたようです。

そして車道側を向いている谷田部行きの方にの上部に、これまた消えかかったマジックでなにやら書いてあります。

「筑波駅行 休止中」
.
「谷田部四つ角行 13:55 日祭日のみ運行」
「第2・第4…」(以下判読不能なるも「土曜は運休」と推定されました)

と書いてあるようでした。両方向共用のポールはなぜか休止中の筑波駅行が通る側に設置されていました。どうせ利用する人など、まず居ないのでどうでも良いことですが。

定刻より4-5分遅れて「谷田部(四つ角)」の方向幕を出したバスが来ました。マイナー路線は往々にして早発があると聞きましたが、わりと正確な運行でした。もちろん乗客は無し。時間の都合で当日は撮影のみでした。乗客と間違われ無いよう停留所から100m以上離れた場所でカメラを構えていたのですが、バスは通り過ぎて2-30m先で停まってしまいました。バックミラーに運転士さんの視線を感じたので手で乗る意思のないことを表明したら走り去りました。先週から営業所まで押し掛け(?)たりしているので社内で噂になっていたりして…。まぁ、自宅が近くだからここまで出来たもののやはり「マイナー路線は手強い」ということを実感しました。

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